2024年11月4日の世界の市場概況
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By FXT
- November 08, 2024
- FXT Analysis
今週の外国為替市場の注目点は、米ドルの強い反発、日本円の修正的な下落、そして英ポンドの反発の兆しです。市場は今後の米国大統領選挙と連邦準備制度(FRB)の政策会議に注目しており、これらは主要通貨の動きに大きな影響を与えると予想されています。
米ドルはユーロやその他の主要通貨に対して反発しており、その一因として、ハリケーンやストライキの影響で米国の労働市場データが悪化したことが挙げられます。しかし、雇用の伸びが鈍化しているにもかかわらず、米国の失業率は4.1%で安定しています。このため、市場は連邦準備制度(FRB)が11月7日の会議で利下げを25ベーシスポイント行うと予想しており、FRBに関連する先物取引では利下げの確率がほぼ99%に達しています。また、投資家は11月5日の米国大統領選挙にも注目しており、この選挙結果がドルの動向に大きな影響を与えると予想されています。選挙結果の発表が遅れる場合、市場のボラティリティが増す可能性もあるとの見方があります。
USDJPY今週、米ドルは日本円に対して3日連続で上昇し151.84に達して、前回の3日間の下落を終えました。先週木曜日の政策会合後、日銀の総裁は現在の金融政策の継続を発表し、一時的に円が上昇しました。しかし、投資家は日銀が12月に政策変更を行う可能性を見込んでおり、円に対する市場の見通しは依然として弱気です。
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GBPUSD今週、英ポンドは米ドルに対して5週間続いた下落を終え、0.28%上昇して1.2992 USDとなりました。英国政府が新たに発表した税制および支出予算は、英国のインフレ再燃に対する市場の懸念を呼び起こしました。金曜日には、ポンドの短期借入コストが1年以上ぶりに最大の週次上昇を記録し、インフレ懸念がポンドの長期的な動向に影響を与える可能性があることを示唆しています。
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EURUSD今週、米ドルが反発する中で、ユーロはドルに対して0.3%下落し、1.088 USDで終了しました。ユーロ圏の経済データは比較的安定しているものの、ドルの強さによりユーロは引き続き下押し圧力を受けています。市場は欧州中央銀行(ECB)の今後の金融政策について様子見の姿勢をとっており、特に、FRBの利下げ期待に比べてECBがより慎重なアプローチを取っている点が注目されています。
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USDCAD今週、カナダドルは米ドルに対して、カナダの原油輸出が通常CADの為替レートに直接的な影響を与えるため、原油価格の変動に影響されました。しかし、米国とカナダの経済政策の違いにより、カナダドルは圧力を受け、米ドルの強化に伴って相対的に弱含んでいます。カナダの原油価格の反発がCADを若干支えているものの、米国との経済格差が引き続きその動向に影響を与えています。今後、CADのパフォーマンスは、世界的な原油価格の変動やカナダ国内の経済データにより、さらに影響を受けると予想されます。
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BTCビットコインは週末にかけて荒い値動きを見せ、一時69,000ドルを下回りました。これは、ビットコイン支持派の大統領候補ドナルド・トランプのリードが縮小しているとの世論調査結果を受けたものです。