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2024年8月12日の世界の市場概況

最近、外国為替市場では大きな変動が見られ、特に米ドル、カナダドル、日本円の動きに注目が集まっています。これらの通貨の変動は、複数の経済指標の発表や金融政策に対する期待に影響を受け、市場の複雑な心理や将来への不透明感が反映されています。

米ドル:利下げ期待と経済データの綱引き

先週の米ドルは大きな変動を見せ、最終的には下落傾向で終了しました。7月の雇用統計が予測を下回ったことで、経済が景気後退に向かうのではないかという懸念が高まりました。米連邦準備制度理事会(FRB)が緊急の利下げを行う可能性は低いものの、市場ではそうした期待が高まり、米ドルは数ヶ月ぶりの安値を付けました。
しかし、新規失業保険申請件数が減少したことで、労働市場への懸念が緩和され、ドル円は少し支える結果となりました。更に、FRB当局者からも慎重ながら楽観視するコメントもみられ、現在の市場状況に対する期待感が示されました。

USDCAD は1.3729でほぼ横ばいで推移しています。カナダの7月の雇用者数は、予想の5,000人減少に対して、2,800人減少となりました。一方で、失業率は予想通り6.4%で変わりませんでした。7月のカナダの雇用が予想外に減少したにもかかわらず、カナダドルは8か月ぶりの最大の週間上昇を記録しました。カナダ統計局のデータによると、失業率は安定しており、賃金の伸びは予想以上に鈍化しましたが、それでも予想よりは早いペースでした。これは、カナダの労働市場が徐々に緩和し、経済がソフトランディング(緩やかな経済成長の減速)を達成できる可能性を示唆しています。

USDJPY は64pips(-0.43%)下落し、146.64となりました。日本円は、週初めに米国の弱い経済指標によって急上昇したにもかかわらず、6週間ぶりに週足で下落しました。日銀による予想外の利上げは、円のショートポジションを買い戻す動きが一時的に強まりましたが、市場が米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げに関する期待を見直す中で、安全資産としての円の需要は弱まりました。

EUR GBP は、一週間前と比較してほとんど変化がありませんでした。ユーロ圏が経済的な課題に直面しているにもかかわらず、両通貨は短期的には比較的安定して推移しました。

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